PROPOSAL
一般社団法人ボーダーレスラグビーアカデミー / 2026年9月4日 / 片貝
| ご相談内容 | 私の結論 |
|---|---|
| 税理士さんの見積もり 年約57万円 | 不要と考えます。私がお引き受けします。費用は作業量をご覧いただいたうえで、ご相談させてください |
| 会計ソフト 月1万円 | 不要です。世界中で使われている無料のソフト(GnuCash)を使います |
| そもそも税務申告は必要か | 不要と判断できました。確認事項はすべて解消しています(9章) |
| 急ぐことはあるか | あります。9月10日が期限です。都税事務所への設立届出です。定款の写しだけで出せます(9章) |
| リスクはないのか | あります。私は資格者ではないので、誤ればご迷惑をおかけします(8章に正直に書きました) |
柴谷さんが作られた定款は、税制上、有利な形になっています。第28条・第29条・第30条に、税法が求める条件が入っていました。
税法は課税される事業を34種類だけと決めていて、そこに書かれていないものは課税されません。この34種類には、洋裁・茶道・生花・音楽・書道・写真・自動車教習などが並びますが、スポーツの指導は入っていません。
つまりラグビー教室の月謝は、課税の対象外である可能性が高いと考えています。
※ 将来、学習指導を独立した有料のサービスとして始められる場合は、扱いが変わる可能性があります。そのときはご相談ください。
私は税理士の資格を持っていません。税理士でない者が、外部の立場で他人の申告書を作ることは法律で禁じられています(税理士法)。無償でも違反になります。
ただし、その法人の役員や職員が、自分の法人の申告書を作るのは問題ありません。どの会社でも経理部がやっていることです。
実は、職員(従業員)として雇っていただく形でも、税理士法の問題は起きません。自社の経理担当者が申告書を作るのは、どの会社でもやっていることだからです。ですので、「理事でなければ違法」という話ではありません。
それでも理事をお願いしているのは、次の3つの理由からです。
| 職員として雇う | 非常勤理事 | |
|---|---|---|
| 無報酬の部分を作れるか | 作れません。労働基準法上、働いた分の賃金を払う義務があります | 作れます。理事は委任契約なので、無報酬の職務が成立します |
| 実態と合うか | 週に数時間、指揮命令を受けずに進める働き方は、雇用の実態がありません | 時間で縛らず、職務として関わる形。実態に合います |
| 法人側の事務 | 1人でも雇えば労災保険の加入義務が生じます。給与支払事務所の開設届、毎月の源泉徴収、年末調整も必要です | 理事報酬が無報酬で、記帳を業務委託とすれば、これらは発生しません(記帳代行は源泉徴収の対象外です) |
いちばん大きいのは1行目です。「申告書の作成は無報酬、記帳の実務だけ有償」という二階建てをご提案していますが、雇用ではこの形が組めません。働かせた分は払わなければならないからです。
理事を1名増やすには、社員の皆さんの同意と、法務局への登記が必要です。集まっていただく必要はありません。メールのやりとりで完了します。
経理は、月々こまごまと時間がかかる仕事です。まず、どれくらいの作業量になるかをお示しします。そのうえで、費用はご相談させてください。
| 作業 | 初年度 | 2年目以降 |
|---|---|---|
| 勘定科目の設計(非営利型に対応した区分) | 4時間 | — |
| 会計ソフトの構築・開始残高の設定 | 4時間 | — |
| Sgrumの入金データと帳簿をつなぐ仕組みづくり | 12時間 | — |
| 月次資料の型づくり(理事会・総会用) | 6時間 | — |
| 月次処理(仕訳・入金の消込・残高照合) | 24〜36時間 月2〜3時間×12 | 18〜24時間 月1.5〜2時間×12 |
| 決算・計算書類の作成 | 10時間 | 10時間 |
| 社員総会の資料作成 | 3時間 | 3時間 |
| 各種届出・均等割の申告 | 4時間 | — |
| 合計 | 約67〜79時間 | 約31〜37時間 |
※ 税務申告が必要になった場合は、初年度・2年目とも10〜15時間が加わります。
※ 初年度に時間がかかるのは、帳簿の仕組みそのものを作るためです。2年目以降は運用だけになり、半分程度になります。
※ 月次処理に幅があるのは、立替精算やレシートの確認など、相手のある作業が含まれるためです。この法人の経理は初めてですので、実際の時間はこの幅の中でブレます。
理事の職務と、経理の実務は別のものだからです。定款第18条のとおり、理事の職務は理事会を構成して職務を執行することで、日々の帳簿づけは事務局の実務にあたります。
| 内容 | 対価 | |
|---|---|---|
| 理事としての職務 | 理事会への出席/他の理事の職務執行の監督/法人としての税務申告 | 無報酬 |
| 経理の実務 | 記帳/Sgrumとの連携/月次資料の作成/決算資料の作成 | ご相談 |
税務申告を無報酬の側に置いているのには理由があります。理事が自分の法人の申告書を作るのは「法人自身の行為」なので問題ありませんが、有償の契約に含めると外から見て「外部の業者が有償で税務を請け負っている」ように見えてしまいます。記帳と申告を別建てにするのは実務でも一般的な区分ですので、この形にさせてください。
| 初年度 | 2年目以降 | |
|---|---|---|
| 税理士さんの見積もり 顧問30万+決算15万+会計ソフト12万 | 570,000円 | 570,000円 |
| 私にお任せいただく場合 会計ソフトは無料のものを使用 | ご相談のうえ決定 (上の作業量が判断の材料になります) | |
会計ソフト代の年12万円は、不要になります。GnuCash という無料のソフトを使いますので、ここは無条件で浮きます。
資格者でない私が、なぜお引き受けできると考えているのか。進め方をお伝えしておきます。
大きいのは、「調べる」という作業のコストが、ここ数年で劇的に下がったことです。税法の条文、国税庁の通達、法人法の規定、実務の慣行——こうした調査は、以前は専門家にしかできませんでした。いまはAIを使って、条文の原典まで短時間で辿れます。
ただし、AIは間違えます。ですので、次の手順を徹底しています。
AIは、分からないことを「分かりません」と言わず、それらしい答えで埋めてきます(ハルシネーション)。断定的に書かれているので、初めて使う方はそのとおり受け取ってしまいます。間違いが出やすいのは条文番号・金額・期限・制度名・存在しない制度の5つです。
| 対象 | 確認のしかた |
|---|---|
| 条文・制度 | 原典(e-Gov法令検索・国税庁)を開いて実在と内容を目で確認 |
| 金額・期限 | AIの答えは使わず、公式の価格表・請求書・条文で確認 |
| 判断が分かれるもの | 税務署・法務局に電話して確認(無料) |
| すべて | 判断とその根拠を記録に残し、後から遡って直せるようにする |
この資料でも、確認できていないことは「確認します」と書いています。断定していない箇所は、意図的に断定していません。
| 対応 | |
|---|---|
| 定型的な記帳・決算・届出 | この方法で十分な精度が出せると考えています |
| 判断が割れる論点 | 公的機関に確認して確定させます。それでも判断がつかなければ、税理士さんにご相談いただきます |
| 税務調査への対応 | 経理・財務を対応した者として同席します。帳簿を作った本人が説明できる形にしておきます。ただし、法人を代理して交渉する行為(税務代理)は資格者の領域ですので、争点が出た場合は税理士さんに依頼いただきます |
費用を抑えられる理由は、ここにあります。専門家に払っていた費用の多くは「調べて、書類にする」時間の対価でした。その部分のコストが下がったので、その分を価格に反映できる、という考え方です。
前提として、税務そのものの確実性は、税理士さんの方が上です。私は資格者ではありません。そこは動きません。
ただ、アカデミーが必要としているのは税務だけではないと思っています。Sgrumの入金データと帳簿をつなぐ仕組みや、理事会にお出しする月次の資料まで含めた「財務経理の仕組みづくり」は、通常の税理士さんの業務範囲外です。そこは私の方でお役に立てます。
費用のこと以上に、柴谷さんのお手間が減るという点をお伝えしたいです。
税理士さんに依頼された場合、実は柴谷さんの作業はゼロになりません。毎月、通帳の記録・領収書・Sgrumの入金明細を集めて、税理士さんにお渡しする作業が発生します。小さな法人ほど、この「渡す作業」が負担になります。
| 領域 | 状況 |
|---|---|
| ホームページ(教室情報・申込導線) | すでに制作済み |
| ドメイン・メールなどの基盤 | すでに構築・管理中 |
| Sgrumの入金データ | 申込導線を設計したため、データの構造を把握しています |
| 帳簿・決算 | 上記から直接つながります |
| 各種届出・登記 | 自分の会社で一通り経験しています |
ご相談の窓口が1つで済みます。「これはサイトのこと、これは税理士さんのこと」と切り分けていただく必要がありません。教室を1つ増やされたときも、サイトの掲載・申込先の設定・会費の帳簿処理を、まとめて対応できます。
※ 繰り返しになりますが、税務の確実性という一点では税理士さんに及びません。手間の少なさと一貫性で選んでいただく、というご提案です。
税理士さんから「一般の会社よりは高くなる」とお聞きになったとのことでした。おそらくこれは取引の量ではなく、一般社団法人に特有の論点を確認する手間を見込まれたものだと思います。
一般社団法人は法人全体のごく一部で、株式会社の顧問業務では出てこない論点がいくつもあります。どの税理士さんが担当されても、まずここを調べることになります。
| 調べることになる論点 | 本資料での状況 |
|---|---|
| 定款が非営利型法人の要件を満たすか | 確認済み(28・29・30条と理事の親族関係) |
| ラグビー教室が「収益事業」に当たるか | 条文を確認済み(34業種にスポーツ指導の列挙なし)。税務署に最終確認予定 |
| 「ラグビーを通した学習指導」が学力の教授に当たるか | 実態を確認済み(別料金なし・受験対策や補習の位置づけなし)。該当しない見込み |
| ピボットフットさんとの取引が「請負業」に当たるか | 唯一の未確認事項。やりとりの有無を教えていただければ判定できます |
| 均等割の扱い(免除対象かどうか) | 申請すべきと判断。年7万円に効きます |
| 消費税の納税義務があるか | 基準期間がないため当面は免税 |
| 事業年度と第1期の決算期 | 2027年7月末と確定(定款26・31条) |
| 機関運営(社員総会・理事会・監事監査・計算書類の備置と公告) | 定款から整理済み。公告は事務所への掲示で足ります |
これらの調査は、この資料を作る過程で終えています。費用を抑えられる理由のひとつが、ここにあります。
※ ただし、税理士さんの見積もりが高いと申し上げているのではありません。調べる手間を織り込むのは、専門家として当然の見積もりです。私の場合はその手間が既に済んでいる、というだけの違いです。
ここまで「お任せください」と申し上げてきましたが、正直にお伝えしておくべきことがあります。
| 起こりうること | 柴谷さんにかかるご負担 |
|---|---|
| 判断を誤り、申告に不足があった | 修正申告と、加算税・延滞税の負担。ただし課税所得がほぼ生じない見込みのため、金額は小さいと考えます |
| 届出を漏らした | 加算金等。気づいた時点で提出すれば、多くは取り返せます |
| 税務調査が入った | 立ち会って帳簿の説明はしますが、交渉はできません。法人に代わって主張し、その回答が法人を拘束する形で応答する行為(税務代理)は税理士だけに認められています。見解の相違が生じた段階で、税理士さんに依頼していただくことになります |
| 私が続けられなくなった | 引き継ぎのお手間。帳簿と記録は誰でも引き継げる形で残します |
いちばん大きいのは、税務調査で交渉ができないことです。経理・財務を対応した者として同席し、「なぜそう処理したか」を帳簿に基づいて説明することはできます。ただし、税務署と見解が分かれて交渉になった場合、そこから先は資格者でなければ踏み込めません。顧問税理士がいれば最初から代理してもらえますので、ここが決定的な違いです。
不安なく任せたい、間違いがあれば専門家に責任を持ってほしい、税務調査では代理して交渉してほしい。そうお考えであれば、税理士の先生に依頼されるのが正解です。年57万円は、その安心に対する対価です。
私にできるのは、「そこまでの安心は要らない」「その分を子どもたちの活動に回したい」というご判断であれば、実務は引き受けられます、というところまでです。
どちらを選ばれても、私の気持ちは変わりません。税理士さんにお願いされる場合でも、Sgrumと帳簿をつなぐ仕組みづくりや、月次の資料づくりはお手伝いできますので、遠慮なくおっしゃってください。
ここまでは私の関わり方のご提案でしたが、ここからは、それとは別に急ぐ実務の話です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立年月日 | 2026年8月26日 |
| 税務署・都税事務所への届出 | いずれも未提出 |
| 学習指導の別料金 | なし(今後も予定なし。ラグビーのための学習) |
| ピボットフットとの金銭のやりとり | なし(指導料は柴谷さんの会社へ入る) |
| やること | 出す先 | 期限 |
|---|---|---|
| 法人設立・設置届出書 添付は定款の写しだけ(登記事項証明書は2026年4月から不要) | 都税事務所 | 2026年9月10日 設立から15日以内 |
| 均等割の申告と納付 収益事業がなくても必要です | 都税事務所 | 2027年4月30日 まだ先です |
税務署への届出は不要です。収益事業を行わない法人は、収益事業を始めたときにだけ届け出れば足ります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出先 | 品川都税事務所 〒140-8716 品川区広町2-1-36(大井町駅 徒歩8分) 大田区の法人担当:03-3774-6309(平日8:30〜17:00)。大田区内に「大田都税事務所」がありますが、法人の都民税は品川が所管です |
| 様式 | 法人設立・設置届出書(条例規則第32号様式(乙))「その2(都税事務所・支所提出用)」 Excel版/PDF版/記載例/記載要領 |
| 添付 | 定款の写しのみ(登記事項証明書は不要) |
| 提出方法 | 郵送または窓口。押印不要。控えが必要なら2部+切手を貼った返信用封筒を同封すると受付印付きで戻ってきます |
| 期限 | 2026年9月10日(木)。郵送は消印日が提出日とみなされますが(地方税法20条の5の3)、余裕をみて9日までの投函をおすすめします |
届出書に書く内容は次のとおりです。私の方でExcelに下書きしてお渡しできます(主たる事務所の住所と法人番号だけ教えてください)。
| 欄 | 記入内容 |
|---|---|
| 法人名 | 一般社団法人ボーダーレスラグビーアカデミー |
| 主たる事務所 | 登記上の所在地 |
| 法人番号 | 3010805003284(国税庁法人番号公表サイトで確認済み) |
| 代表者 | 代表理事 柴谷 晋 |
| 設立年月日 | 2026年8月26日 |
| 事業年度 | 8月1日〜7月31日 |
| 資本金等 | なし(一般社団法人には資本金の概念がありません) |
| 事業の種類 | ラグビー教室の運営(定款の目的に沿って) |
| 公益法人等の区分 | 非営利型の一般社団法人/収益事業を行わない ← ここが一番大事です。ここで「収益事業なし」と届け出ることで、均等割のみの扱いになります |
| 提出済みの届出 | 税務署への提出なし(提出義務なし) |
均等割は事務所を有していた月数で按分されます(地方税法52条3項)。2026年8月26日から2027年3月31日までは7か月(3月26日〜31日の端数は切り捨て)ですので、初回の納付は 70,000円 × 7 ÷ 12 = 40,800円(百円未満切り捨て)です。翌年度からは満額の7万円になります。
| 提出先 | 登記事項証明書 | 備考 |
|---|---|---|
| 税務署 | そもそも届出が不要 | 収益事業を行わない非営利型法人は、法人設立届出書の提出自体が不要です(国税庁 C1-4) |
| 都税事務所 | 添付不要 | 2026年4月1日から不要になりました。定款の写しだけで足ります(東京都主税局「届出方法・添付書類について」) |
9月7日に取得されるご予定の証明書は、銀行口座の開設用としてそのままお使いください。税務のためにもう1通取っていただく必要はありません。
| 時期 | やること | 担当 |
|---|---|---|
| いますぐ | 都税事務所への設立届出(9/10期限) | 柴谷さん(下書きは片貝) |
| 今月中 | 理事就任の書面決議・登記 | 柴谷さん+片貝 |
| 報酬額が決まったら | 経理実務の委託について理事会で承認(私を除く4名で決議) | 柴谷さん |
| 10月〜 | 会計ソフトの構築、設立日からの帳簿作成、Sgrum連携 | 片貝 |
| 2027年8月 | 決算整理 | 片貝 |
| 2027年9月 | 計算書類の作成 → 監事監査 → 理事会承認 | 片貝+松本監事 |
| 2027年10月末まで | 定時社員総会で承認、貸借対照表を事務所に掲示 | 柴谷さん |
※ 第1期の決算は2027年7月末です。まだ時間がありますので、慌てる必要はありません。急ぐのは「いますぐ」の行だけです。
地方税の申告・届出・納税は、eLTAX(地方税ポータルシステム)でオンライン化できます。私の会社もこれで回しています。ただし、送信には法人の電子署名が必要で、私が代わりに署名することはできません(税理士のみ可)。署名できるのは次の2つです。
| 署名手段 | 操作する人 | 備考 |
|---|---|---|
| 柴谷さんのマイナンバーカード | 柴谷さん | 年1回(4月の均等割申告)だけ署名していただく形。私が書類を作り、柴谷さんが最後に署名して送信 |
| 法人の商業登記電子証明書 | 証明書を預かる人 | 法務局で代表理事が取得(数千円・有効期間は選べる)。私が預かれば、柴谷さんの手を借りずに申告・納付まで完結します。会社では経理担当が預かるのが一般的ですが、証明書とパスワードをお預けいただく形になりますので、理事会承認の際に議事録へ明記しておくのがよいと思います |
今回の設立届出(9/10)は郵送が確実です。eLTAXの利用開始には利用者IDの発行や設定が要り、期限までに初回セットアップを済ませるより、紙で出す方が安全だからです。押印は不要です。
※ 動作環境:ブラウザ版(PCdesk WEB版/Next)はMacでもWindowsでも使えます(Macは Safari+署名プラグイン)。インストール版(PCdesk DL版)だけはWindows専用です。私のMacで運用できる見込みですが、機能によってWindowsが必要になる場面があれば、その時点でお伝えします。
※ 設立年月日・届出の有無・学習指導・ピボットフットとの取引については、ご回答いただきました。9章に反映しています。
1だけ期限が絡みます(9月10日)。お手伝いできることがあれば言ってください。それ以外は、お手すきのときで大丈夫です。